やっぱり難しいですね、プラチナという金属を使ったことがないことにはその叩き心地もわからなくて。
試作を繰り返したのに、まったく初めから作るという感じです。 結果的に相当柔らかい金属でした。 最初の一打ができなくて、道具の手入れを1時間して、まずは金槌を磨きなおして、当てがねも最初から磨いたりして。 よし!やるぞという気持ちになるまで結構時間がかかってしまいました。 それでもなんとか感触がわかるようになって順調…と思いきや新婦の指輪が最後の最後で何か目指す形と違う。 そう、金槌の槌目のディティールが足りないのです。 細くて華奢な新婦の指にとてもよく映えるだろうその槌目はなかなか思い切って叩いてつけることができないのでした。 細かい槌目はあって、キラキラとひかることには光りますが、つるっとしていてどうにも納得がいかない。 最後の最後までその処理に悩みました。 これ以上叩いたらサイズが変わってしまう。 万が一大きくなってしまえば失敗。 どうしてもその事態にだけはしたくなくて踏みとどまってました。 でも、でも彼女が気に入ってくれなければ、これはやってないのと一緒。 そうなのです、一生モノとしてオーダーしてくれたからには、一生身に着けていたい、そう思える指輪にしたい。 逡巡した挙句、やすりをかけて槌目を大きくすることにしました。 そして最後の仕上げで叩く。そうすればサイズを変えずにディティールを起こすことができるはず。 そう思ったらもうやるしかない。 式の当日の明け方まで作業をしてやっと出来上がりました。 私自身も納得のできる指輪が作れて、やっとできたよ!と報告することができました。 式当日の明け方にメッセージを送る迷惑な奴です。 そう、もう当日。やはく会場に向かわねば!!
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